2016年11月29日火曜日

適度な距離が大切よ の巻

要約

□「ダブルスペース」にまつわるあれこれをメモしました。
□ MS Wordで論文を書く分野を想定しています。TEXなにそれおいしいの?
□ 個人の雑なメモなので出典とか書いてません。裏取りは各自でよろしく。

ダブルスペース

行間を2行に設定すること。
添削しやすい。

北米圏(アメリカ+カナダ)で「ダブルスペースでX行以内」と指定されている場合,
以下の設定(1枚に25行)で計算する。
用紙サイズ: レター
フォント:Times New Roman, 12 pt
行間:24 pt

実用的には?
論文の投稿規定では行数制限はまれで,
文字数制限が一般的であり「北米圏で正式な」ダブルスペースに拘る必要はない。
単純に行間を2行(WordではControl+2)でよい。


ツースペース

文末に半角スペースを2つ入れること。
ツースペースのことをダブルスペースと呼ぶ人がいる(ややこしい)。

タイプライターは等幅フォントを用いていたため文末がわかりにくく,2つスペースを入れていた名残である。
現在では,プロポーショナル(可変幅)フォントと両端揃え処理justificationがあるため,
(見た目はシングルかダブルかに依存せず)無用の長物・前時代の亡霊である。

米語の書法を扱う参考書 "The Chicago Manual of Style” でも 現代では1スペースが妥当と記載されている。
また,米国科学アカデミー紀要PNASでも,1971年を境に2スペースから1スペースに変化している。

しかし,元々の目的を忘れ変化を嫌う保守派2スペースが正式派は死滅していないため,
ネイティブでも殺し合いとなる意見が分かれる。

伝統以外を理由とする,ツースペースで書くよ派の意見
1. 非ネイティブに優しい
文末と文頭の間に隙間が生まれ文章の区切りが明確になり,意思疎通が速くスムーズになる。
→カーニングについて勉強しなおせ + 個々人の主観によるのではないかちょっと何言ってるかわからない,それなら全文改行しろよ + 非ネイティブを思いやるなら英語から公用語としての地位を取り上げ,母語話者の存在しない人工語を普及させてはいかがですか

2. 変換が簡単である
ピリオドは文末句点以外にも省略記号(例 Dr.; V. vulnificus)として使われており,
1スペースから2スペースは自動で変換できない。
2スペースから1スペースは自動で変換できる。
原稿を2スペースで書き,最後に置換すればどちらの書式にも対応できる。
→(形骸化した書式に対処することの虚しさを除けば処世術として有用であり)一理ある

実用的には?
2スペースで書いておくと,あらゆる spacing 指定に対応できる。

最終的には職場(ボス)の意向と論文投稿先の規定に従え。 

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